自費出版でISBNが必要なケースとは?おすすめの出版社・印刷会社も紹介

自費出版を考えている人の中で、本にISBNを付けるべきか迷っている方は少なくないでしょう。結論としては、書店流通や図書館への寄贈を考えているならISBNの取得は必須です。

この記事では、ISBNが必要なケースと取得方法を整理したうえで、自費出版におすすめの出版社・印刷会社も合わせて紹介します。

ISBNコードとは?バーコードとの違いも解説

ISBNとは「International Standard Book Number(国際標準図書番号)」の略で、世界共通の書籍識別番号です。

978または979から始まる13桁の数字で構成されており、出版国・出版社・書名・チェックデジットの4つの要素から成り立っています。

日本では「日本図書コード管理センター」がISBNの登録・管理を担っており、登録された書籍の情報は書店・図書館・取次など流通に関わる関係者が広く参照できる仕組みになっています。

なお、書籍の裏表紙に印刷されているバーコード(JANコード)は、ISBNの数値をバーコード形式に変換したものです。

書店のレジでスキャンされる上段のコードがISBNを示し、下段のコードが出版社や定価の情報を示しています。

バーコードを作成するにはISBNの番号が前提となるため、ISBNを取得してからバーコードを生成する流れになります。

自費出版でISBNが必要なケース

ISBNを本に付与しなければならないという法的義務はありません。しかし、以下のような場合はISBNの取得が事実上必要になります。

書店での販売・流通を目指す場合

書店の店頭に本を並べてもらうには、取次(出版物の卸売業者)を通じた流通ルートに乗る必要があります。

このとき、ISBNとバーコードがなければ書店のレジシステムで商品を管理できないため、流通自体を断られるケースがほとんどです。

全国の書店に配本したい、Amazonや楽天ブックスのような通販サイトに出品したいという場合は、ISBN取得が前提条件となります。

図書館への寄贈を検討している場合

販売を目的としない本であっても、図書館に寄贈して所蔵してもらうには、図書管理システムへの登録が必要です。

多くの図書館ではISBNをもとに書誌情報を管理しているため、ISBNのない本は受け入れを断られたり、所蔵されても検索システムに載らなかったりする場合があります。

地元の図書館や公共施設に本を残したいと考えているなら、ISBNを取得しておくと確実です。

広く認知・記録として残したい場合

ISBNを取得すると、日本図書コード管理センターのデータベースに書誌情報が登録され、国立国会図書館をはじめとする機関にも情報が共有されます。

販売や流通が目的でなくても、「この本を公式な記録として残したい」「将来的に誰かの手に渡るようにしたい」という場合は、ISBNを取得しておく意味があります。

自費出版でISBNが不要なケース

書店流通や図書館への寄贈といった場合にはISBNが必要ですが、以下のようなケースであればISBNを取得する必要はありません。

  • 家族・友人への配布など私的利用が目的の場合
  • 同人誌即売会(コミケなど)での手売りのみを予定している場合
  • 自社・団体内での記念誌・社内報として配布する場合
  • 電子書籍として個人サイトやSNSで無料公開する場合

ISBNの取得には費用と手続きが伴うため、目的に合わない場合は無理に取得しなくても良いでしょう。

ISBNの取得方法と費用

ISBNは日本図書コード管理センターの公式サイトからオンラインで申請できます。申請時に必要な情報は以下のとおりです。

  • 出版者名および所在地
  • 管理者の氏名・住所・電話番号・メールアドレス

登録した個人情報はISBN管理者情報としてインターネット上に公開される点に注意が必要です。

本名や自宅住所を公開したくない場合は、法人名義で申請するか、後述する出版社・印刷会社のISBN取得代行サービスを利用すると良いでしょう。

取得費用は1点あたり8,000円(税別)です。ISBNを取得したあとは、付与された番号をもとにバーコードを作成します。

Illustrator CS4以上であれば「書籍用バーコード生成イラストレータ書類」などの無料ツールで作成可能です。

自作が難しい場合は、外部業者へバーコードシールの発注という方法もあり、100冊分でおおよそ5,000〜10,000円が相場です。

なお、バーコードを印刷する位置は、裏表紙の上端から10mm・背表紙から12mmの位置と規格で定められています。

表紙のデザインを入稿する際はあらかじめこのスペースを確保しておきましょう。

自費出版におすすめの出版社・印刷会社3選

ISBN取得のサポートも含め、自費出版の相談先として特徴の異なる3社を紹介します。

それぞれ得意とする出版スタイルが違うため、自分の目的に合った会社がないか探してみてください。

銀河書籍(ニシダ印刷製本)


ニシダ印刷製本が運営する「銀河書籍」は、小部数の自費出版・同人誌印刷を得意とする印刷会社です。

1冊単位からの製本に対応しており、小説・詩集・写真集・同人誌など幅広いジャンルに対応しています。

用紙の種類や製本方法のバリエーションも豊富で、こだわりの1冊を作り込みたい個人作家から、コストを抑えてまとまった部数を刷りたい方まで、幅広いニーズに応えてくれるのが特徴です。

ISBNの取得サポートも行っており、自費出版が初めてという方でも安心して相談できます。

公式サイト:自費出版は安くて早い当店にお任せください|ニシダ印刷製本

文芸社


文芸社は自費出版の老舗として知られる出版社で、企画・編集・デザイン・印刷・流通までを一括して対応するフルサポート体制が最大の特徴です。

プロの編集者による原稿チェックや装丁デザインの提案を受けられるため、書籍としての完成度を高めたい方に向いています。

書店配本や電子書籍化、プレスリリース配信など出版後のプロモーション支援も充実しており、ISBN取得の代行にも対応しています。

費用は他社と比べて高くなるケースもありますが、「本を作る」だけでなく「読者に届ける」ところまでをプロに任せたい方にぴったりの出版社です。

公式サイト:文芸社はあなたの出版をトータルサポートします

ブイツーソリューション


ブイツーソリューションは、POD(プリント・オン・デマンド)方式を採用している自費出版会社です。

在庫を抱えず、注文が入るたびに必要な部数だけ印刷・発送する仕組みのため、初期コストを最小限に抑えられる点が強みです。

Amazonをはじめとしたオンライン書店での販売に特化しており、全国の書店に物流展開するよりもネット販売をメインに考えている方に適しています。

ISBN付与にも対応しており、Amazonのプロダクトページ設定なども含めて一括サポートを受けられます。

公式サイト:株式会社ブイツーソリューション-ホーム

まとめ

ISBNは、自費出版した本を書店・図書館という社会のインフラに乗せるための識別番号です。

私的な利用にとどまる場合は不要ですが、流通・寄贈・記録として残すことを考えているなら、早い段階でISBNの取得を検討しましょう。

また、どの出版社・印刷会社を選ぶかによって、制作の自由度・コスト・流通の範囲が大きく変わります。

そこで、「本をどんな形で届けたいか」というビジョンを明確にしたうえで、ISBN取得と出版パートナー選びを進めてみてください。

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